2015年3月9日

第39回熊本救急・集中治療研究会にて医学部学生3年の後生川君は堂々と発表し称賛を受けた

2015.2.21、第39回熊本救急・集中治療研究会が、熊本大学 救急・総合診療部の笠岡俊志教授の当番会長で行われました。

今年度当番会長の笠岡教授とスタッフの皆さん、香川大学の黒田教授
集中治療部からは計4題の発表をして頂きました。
医学部3年生の後生川輝君は医学部カリキュラムの基礎演習をより発展させ本発表へとつなげた。
テーマは入室時のHbA1cの意義についての解析で、ICU入室患者約1000例を対象として、臨床的データを基に統計学的解析を行った。
HbA1cは糖尿病患者の中長期的な血糖コントロールの指標として使用されているが、本発表ではICU入室時にHbA1cは死亡率との関連性は認めないが、正常群でインシュリンを使用した群においては有意に死亡率が増加することを明らかにした。
非糖尿病患者において、耐糖異常を呈する病態は生体侵襲の程度を反映し、結果として重症化し死亡まで至っているのではないかと考察している。
後生川くんの発表
招待講演の香川大学、救急災害医学講座の黒田泰弘教授、その他フロアーから複数の質問があり、学生の見事発表と評価をして頂いた。
今後のさらなる研究解析に期待し、魅力ある救急集中治療分野へより興味を持って貰えれば幸いである。

その他、歯科口腔外科の勝田久貴Drの感染性心内膜炎と歯周病関連の症例、田中貴子NrsのARDSのprone position、國本隆顕NrsのUTIの取り組みの発表をして頂いた。また、鷺島助教、吉里看護師長は座長にて貢献された。また、会場運営のため多くのICUの看護師さんが協力されていた。

皆様、お疲れ様でした。来年も頑張りましょう。


2015年3月2日

第30回日本静脈経腸栄養学会学術集会参加報告


2015.2/12-13日の2日間、第30回日本静脈経腸栄養学会学術集会(JSPEN)が神戸(国際会議場他)で行われ、参加発表してきました。
臨床栄養の最前線-エビデンスとガイドラインに基づいた臨床経験の共有が学会テーマに掲げられ、医師、薬剤師、看護師、栄養士など多職種にわたり、多数の参加がありました。
学会では毎年多数の演題が同時進行で行われるのが通例ですが、本大会ではサテライトとして一つの大きなフロアーに8つのスクリーンを設けて、チャンネル付きのイヤフォンにて自由に聴取できるものでした。
これまで、多くの学会に参加してきましたが、ここまで同時に聴取可能なものは初めてであり、非常に活気的なものでした。将来の学会の方向性を示唆しているようでした(自宅・職場どこでも参加可能など)。
現状では質疑には参加できませんが、多くのの情報を収集でき大変満足できるものでした。

参加した蒲原医師は、当院ICUにおける高タンパク質消化態流動食による臨床学的有効性について発表しました。
内容は本流動食を投与した患者をRetrospectiveに解析したもので、Befor/Afterの比較検討で、栄養状態だけでなく炎症反応の改善が認められた結果です。
次の研究への足がかりとつなげていければと思います。
来年も参加発表したいと思います。