2018年1月15日

臨床研究のお知らせ 2018年1月

熊本大学医学部附属病院集中治療室で治療を受ける患者様・ご家族の皆様へ

WEAN SAFE studyについて

(1)本研究の目的及び意義

本研究は人工呼吸を受けられる患者さまの日々の情報を蓄積します。

これにより、人工呼吸器からの離脱を長引かせたり、短縮させる要因について明らかにすることを目指します。

本調査研究は全世界の多くの施設で行われ、データを集積し、人工呼吸器からの離脱の実際を明らかにしていきます。

本研究は熊本大学倫理委員会の承認を得て行っております。

(2)研究の方法
本研究は下記の期間に人工呼吸を24時間以上受けられた患者様が対象となります。

日々の診療で得られる人工呼吸器の条件や血圧、脈拍数、血液検査結果などが記録されます。

蓄積されたデータについて統計的な解析を行い、人工呼吸からの離脱の実際を調査します。

診療によって得られたデータを使用するため研究費は生じません。本研究(試験)の利害関係の公正性については、熊本大学大学院生命科学研究部等臨床研究利益相反審査委員会の承認を得ております。今後も、当該研究経過を熊本大学生命科学研究部長へ報告すること等により、利害関係の公正性を保ちます。

本調査は純粋な調査研究であり、患者様への直接的な介入や侵襲はなく、いかなる利益・不利益も生じません。また、情報はすべて匿名化され、個人が同定されることは決してありません。

得られた情報は本学の規定に従い10年間保存されます。

患者様からのご要望があれば研究成果について担当者よりご説明いたします。

研究期間
承認後から2018年3月31日まで任意の4週間

本研究参加へのお断りの申し出について

※この研究の対象となられる方で、ご自分あるいはご家族の情報を登録されたくない場合には、平成30年3月31日までに下記連絡先までご連絡下さい。撤回を希望される患者様の情報は削除し、研究データとして使用することはありません。また、撤回により何ら不利益を被ることはありません。なお、平成30年3月31日までにお申し出がなかった場合には、参加を了承していただいたものとさせていただきます。

本研究に関する問い合わせ

熊本大学医学附属病院 集中治療部

住 所 : 〒860-0811 熊本県熊本市中央区本荘1-1-1

電 話 : 096-373-7031 (代表)

担当医師 :蒲原英伸、徳永健太郎、成松紀子、荘田恭朗 内線 7031

2017年5月22日

臨床研究のお知らせ




熊本大学医学部附属病院集中治療室で治療を受ける患者様・ご家族の皆様へ

集中治療室(ICU)における抗菌薬使用とde-escalationの実態調査
DetermInants of Antimicrobial use aNd de-escalAtion in critical care
 (DIANA study) 」について

(1)研究の目的
本研究は感染症の診断または疑いで集中治療室に入院されている患者様を対象に、どのような治療が行われているか、適切な抗菌薬が選択されているか、を調査します。
本調査研究は全世界の多くの施設で行われ、データを集積し、感染症に対する治療の実態を明らかにしていきます。
本研究は熊本大学倫理委員会の承認を得て行っております。

(2)研究の方法
下記期間に感染症の診断または疑いで入院し治療を受けられた方が対象となります。治療に使用した抗菌薬、患者様の年齢、性別、検出された菌などが記録されます。診療によって得られたデータを使用するため研究費は生じません。本研究(試験)の利害関係の公正性については、熊本大学大学院生命科学研究部等臨床研究利益相反審査委員会の承認を得ております。今後も、当該研究経過を熊本大学生命科学研究部長へ報告すること等により、利害関係の公正性を保ちます。

本調査は純粋な調査研究であり、患者様への直接的な介入や侵襲はなく、いかなる利益・不利益も生じません。また、情報はすべて匿名化され、個人が同定されることは決してありません。

*該当期間: 承認後~平成291031

※この研究の対象となられる方で、ご自分あるいはご家族の情報を登録されたくない場合には、平291031日までに下記連絡先までご連絡下さい。撤回を希望される患者様の情報は削除し、研究データとして使用することはありません。また、撤回により何ら不利益を被ることはありません。なお、平成291031日までにお申し出がなかった場合には、参加を了承していただいたものとさせていただきます。


連絡先  熊本大学医学附属病院 集中治療部 
住   所 860-0811 熊本県熊本市中央区本荘1-1-1
電   話 096-344-2111 (代表)

担当医師 :蒲原英伸、徳永健太郎  内線 7031 

2017年3月28日

第44回日本集中治療医学会学術集会 参加報告


3月9日から11日にかけて札幌で開催された「第44回日本集中治療医学会」に参加してきました。

当科からは、口演2題・パネルディスカッション1題・ポスター11題を含む計14演題(業績参照)を発表し、活発な討議が行われました。
まだ雪降りやまぬ白銀の地で、今後の臨床・研究・教育の更なる発展を誓う、充実した学会となりました。


 

 








 

2016年12月29日

2016年 忘年会

 今年も残すところ3週間を切った12月12日(月)、紅蘭亭上通パビリオンにて集中治療部2016年忘年会を開催いたしました。院内の関係各部門のみならず熊本市民病院スタッフの方々、ミャンマー医学教育強化プロジェクトにてICUで研修されていたDr.Zaw にも参加いただき総勢70名を超える非常に盛大な会となりました。
 震災をはじめ色々と課題の多い一年でしたが、互いに労い、さらに親睦を深めることができたものと思います。ご参加頂きました方々にはありがとうございました。

2016年 医局旅行

 病院では科や部署ごとに医局旅行が催されています。我ら集中治療部もかなり昔には医局旅行を行っていたようですが、このところ(忙しくて無理なのが理由か?)それから遠ざかっておりました。しかし今年は久しぶりに医局旅行を決行いたしました!
 熊本県の北部にある山鹿に出掛け、温泉につかり一泊して、翌日には街並みを散策しました。参加者は少なかったのですが、思った以上に楽しい旅行となりました!
 どんなに忙しくても、チームの士気を高めるためにも福利厚生は重要と考えます。来年も必ず実行し、参加者も増やしたいです。







2016年12月18日

第44回日本救急医学会総会・学術集会 参加報告

第44回日本救急医学会が東京で行われ、参加してきました。

当科からは熊本地震関連のポスターを3演題発表しました(業績参照)。うち2演題は隣同士のポスターとなっており、当科から連続での発表でした。震災時対応において他施設の裏話も聞くことができ、様々な問題点も共有できた活発なdiscussionでした。

2016年熊本地震 集中治療部記録


1,震災前のICUスタッフの状況
 ICUスタッフは日々重症患者の診療・管理に従事し急性期医療の最前線にいる。またICU看護師は救急外来診療も兼任し、日頃より防災に関する認識が高い。例年、防災訓練が行われ、ICUスタッフは積極的に参加し、全スタッフによる協力体制を整備していた。しかし、今回のような地震に本当に遭遇すると誰も思っていなかった。
2,震災後のICUの状況(急性期から亜急性期)
 西病棟は免震構造であるため、今回の地震で、ICU内に目立った破損は認めなかった。手術室と西病棟6Fへの渡り廊下において、前震により壁と天井の一部が破損した。危険性があるため、一時的に渡り廊下は通行止めとされた(写真)。その後の本震での破損の悪化はなかった。
 震災時のICU入室患者状況は4/14 21:24の前震時に入室患者は7名(全11床)、人口呼吸管理は3名、持続的血液浄化管理は2名。4/16 01:25の本震時に入室患者は8名、人工呼吸管理は4名、持続的血液浄化管理は2名。
 各震災後ICU内の患者およびスタッフの安全は即座に確認できた(Safetyの確認)。設備や機器の横揺れ等による破損被害やエラーの発生はなく、人工呼吸や持続血液浄化機による治療を受けていた患者およびその周辺も全く異常をみとめなかった。免震構造の病院における重要性をあらためて認識することができた。また、熊本大学付属病院の災害時のマニュアルでは職員は震度6以上で自主出勤となっているが、複数の医師、看護師は自主出勤を行い、診療支援に協力したことが確認できた。本震翌日までにICUに関連する全職員の安否が確認できた。


震災本部からの新規重症患者の受け入れの可能性の打診(Command and Control)を受け、
新規患者のために可及的にベッドを確保する方針をたてた。入室患者主治医とICU医師(チーフ医師)とICU看護師(師長、副師長、チーフ看護師)との協議の上、病棟(第一選択)、HCU(第二選択)の上で退室可能かどうかの判断を常時行っていった。この際、重症患者をICUで受け入れ困難な場合を想定して、HCUにおいてもICU医師等による支援の下での重症患者(人工呼吸器装着等)受け入れを本部との協議の上行った(図1,2)。

 実際の受入れ状況としては、日赤病院等の病院から転院搬送(コンパート症候群、CPA後、敗血症等)や災害現場からの搬送(コンパート症候群、頭部重症外傷等)の入室を受け入れ、手術、検査に対応した。また、ICU満床に近い状況で、さらに院外からの新規重症患者受け入れの可能性があったため、急性期病態の中でトリアージ判断を加え、一部の患者をHCUへ移した。この際ICU医師が積極的にHCUも含めて診療を拡大し維持した。こういう診療体制が約1週間程度継続し、高度手術後の受け入れも含めた通常診療体制へと移行していった。このことは、大学病院は災害拠点病院の位置付けではないが、高度医療を社会に提供する役割を継続できたことであり、医療のBCP(事業維持継続BCP:Business Continuity Plan)が実施できたことを意味している。今後もICUにおける医療のBCPは継続していきたい。
3, 震災(急性期から亜急性期)におけるICU診療の評価
 今回の地震に対しての病院全体として種々の問題点が浮き彫りになり、今後さらなる対策の強化が行われている。その中でもICUの今回の実態を検証し以下の表に箇条書きしてみた。


例年の防災訓練が一部なりとも機能したことと免震構造で構造被害が極めて少なかったことが良かった点であった。
 一方で院内における総合的な連携不足な点も指摘されており、ロジスティックスを今後いかに我々の体制に全スタッフが現在で理解しやすいものにしていくことが課題である。この問題は院内だけではなく、他の医療機関、県、市、国などと連携がさらに重要であり、今回もこの問題点が改善した場合には、さらなる患者救命、他の医療機関の負担軽減につながったと思われる。

4, 総括
 今回、われわれは初めて震災を経験し多くの問題点が明らかとなりました。平時に防災意識をもち、さらに訓練にいかに反映させるかを検討していただければ幸いです。さいごに、病院職員すべての方々のご理解とご協力があってICU診療は維持できております。あらためて感謝申し上げます。
蒲原 英伸